08.07.02

金属とメッキの話。
 私はよく、細木数子さんがTV番組で「メッキではなく本物になりなさい」とアドバイスしていたのを思い出します。
メッキとはモノの表面を金属のようにピカピカさせるあの技術です。

 さて、工業製品によく使われるメッキですが、昔の人が言ったとおり、使い込んでゆくとこれはハゲる。
まぁメッキにもいろいろな製法があるのですが、雑貨や小物に使われるようなピカピカのクロームメッキなどは、本当にハゲる。
たとえば、私が持っている三菱鉛筆のピュアモルトという木軸シャープペンがありますが、このクリップに使わてれるメッキは最初ピカピカなのに、だんだんと擦り切れて曇ってくる。クロスのボールペンも同じ。パイロットのグランセも。(泣)
 クロームメッキのボールペンは指の中ですべってしまい、その反射具合も何だか不自然な風合いであり、永く使おうとしても、どうもストレスになっていけない。
 やはり金属は、磨けば光る本物がよろしいかと。

 金属の中でも、光の反射率が最も高いのが純銀である。
世界の貴金属のなかでも、ステータス性があり、また実用性もある純銀(スターリング・シルバー)は本物といえる。
私の使っているクロス社の「タウンゼント」は、最高級のスターリング・シルバーである。
かなり重く、軸も太いので、もうちょっと細身のモデルにしても良かったかナと感じることもあるが、純銀の輝きはクロームメッキのように不自然なピッカピカではなく、ほんのり落ち着いた温かみがある。
また、銀は人肌になじむように思う。銀のボールペンは手がすべらないので細身の「センチュリー」あたりがオススメだ。

 サビや、メッキが剥がれて混入するのを避けたい医療品や食品加工業では、高価だけれどもチタンやオールステンレス(SUS)製の工具が使われている。ここに、無垢材(合金だけど)の強みがあるということを覚えておきたい。

 きちんとした工具には、丈夫なメッキが使われている。
アメリカのスナップオンなどは、昔からピカピカの輝きで有名だ。
日本の最高級工具ブランドである「ネプロス」など、メッキの輝きが美しく、それを手にとった私はついソケット一式を揃えてしまった。これはまるで宝石みたいである。
メッキだからニセモノ、というわけでなく、世の中にはネプロスのようなメッキもあり、確かな美しさが宿っているのだ。

 よくアメリカ人は成金趣味というか、ピカピカ光るものが好きな傾向があり、それに対してドイツのハゼットやスタビレーの工具は、渋い梨地仕上げで質実剛健の趣があるとよくいわれる。
 しかし筆記具を見ても、アメリカのクロスは銀の地肌そのものだが、スイスのカランダッシュにはクリアコートがしてあり、常に磨いたままの輝きが維持されるようになっていたりして、メーカーの考え方に違いがあって面白い。クリアコートもパーカーのボールペンはちと薄めだったりして、その中のどれが良いかは実際に自分で手にとって確かめてほしい。


 いま世界的な動向でニッケルやクロームなどの、レアメタル価格が上昇し続けている。だからそれを材料に含む工業製品は今後も値上がりこそすれ、値下がりすることはないだろう…。
工具の分野では、六価クロムが環境問題に適応しておらず、欧米では三価クロムへシフトしている。だから最近のスナップオンのメッキは黒っぽいよね。
日本のネプロスもいつメッキが変更されるかも分からないから、ピカピカのミラーツールを買うなら今のうちかもしれない。





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